楽器ド素人の50代親父が趣味で「沖縄三線」始めてみた。

無趣味な私が50歳を超えてみつけた趣味のひとつが三線。年齢を経てくると趣味が大切とよく言われますが仕事以外の人に出会い、そして仲間になっていくには趣味というのは確かに役立ちます。

沖縄三線に出会う

老後を豊かに過ごすには趣味を見つけろ、ボランティアに積極的に参加、地域に溶け込むべく町内役員やマンション役員に立候補しろだのよく言われますよね。

でも私はずっと賃貸住まいの転勤族で55歳まできて、地域の知り合いなんて近くに住む会社関係の人しかほとんど知らないし、子供が大きい家では地域のつながりなんてほとんどないし、っていう感じで仕事以外の人とはほとんど交流がない状況でした。生まれてから１６回も引っ越しましたので幼馴染とかいません。

そんな５３歳のころの私の目に入ったのが「沖縄三線　習ってみませんか？」という、とあるビル１階の扉に貼られていたチラシ。

そもそも好奇心旺盛な私、その扉をそっとあけ、どんな店かと飛び込み訪問。小さな三線ショップでしたがレッスンもやっているという事でさっそく見学。体験もしてそのまま個人レッスンコース（月２回）に申し込んでみました。今はグループレッスンで3人クラスです。

でも歌は音痴だし、楽器なんて中学校のリコーダー（昔はたて笛って呼んでました）以来やったことがない。弦楽器にいたっては全く触ったこともない私。なんで突然　三線教室に行くことになったかは未だに不明です。

それから約３年。まだ続いています。娘からは指を動かすのはボケ防止によいなどと言われながらもです。よくシニアの方でウクレレを習う方がいますが、私は三線の音のほうが好きです。

ある方が言っていました。「ウクレレ習っていた時は家で練習するとうるさい、と文句を言われていたけれど三線の練習をしていても何も言われないんだよね」。

三線の音って癒しの音です。基本ゆっくりした曲が多いので邪魔にならないのだと思います。私も部屋で練習していても家族から文句言われたことありません。

いわゆる三味線です。蛇の皮を使うので蛇皮線と呼ぶこともありましたが沖縄の方は三線もしくは三味線という事が多いです。津軽三味線が有名ですが三味線は沖縄三線がルーツだそうです。

名前の通り　弦は３本しかありません。

ただし基本的にギターのような和音がないので弦を押さえるところ（勘所）さえ分かっていればある程度曲を弾くことができます。

表現がいいかどうかわかりませんが、人差し指一本でピアノを弾くようなものです。だから私のような初心者でも比較的早く簡単な曲が弾けるようになるんです。

基本的に弦を押さえる箇所は９か所くらいです。これにどこも押さえないで弾く音も合わせて１２か所覚えればほとんどＯＫ！

簡単でしょ。ドレミファソラシドは８音ですからちょっと多いだけです。

三線は先に書いた通り楽譜に書かれた箇所を押さえて弾くだけですので、「ド」と文字で書いてあれば「ド」の場所を押さえる、「ファ」と書かれていれば「ファ」のところを押さえるといった非常にシンプルな弾き方です。

ただ西洋音楽ではないのでﾄﾞﾚﾐﾌｧソラシドではなく、合乙老四上中尺工五六七八（大体この順に弾くとドレミファソラシドの音程に近い）となります。

つまり「上」とあれば「上」の箇所を押す、五とあれば五を押さえて弾くといった具合です。従って例えば童謡チューリップの一番（さいたさいた~）の楽譜は

「工中中　尺上上　四上中尺工工工　工中中中尺上上上　四中～」、ハイサイおじさんなら「六工中尺工　工合六工中尺～」

となります。

三線は縁側でしんみり弾くのもいいですが、やはりみんなと一緒のほうがいいですよね。静かな曲、明るい曲、にぎやかな曲、盛り上がる曲　場面場面で楽しい演奏です。最後は音もめちゃくちゃになってしまうこともシバシバです。

でも一人で弾いて歌うわけでもないので楽しいですよ。みんな沖縄が好きで、それを肴に大騒ぎ、とても楽しい会もあります。普段はレッスンで地味に練習ですけれどね。

好きな曲は明るい曲。アップテンポな曲は指がついていかないのでなかなか難しい。特にBEGINの曲は有名な曲も多く、弾いていて楽しいです。「竹富島で会いましょう」とか「島んちゅぬ宝」「オリオン～」とかいいですよね。

好きな曲は「涙そうそう　うちなーぐちバージョン」。通常の大和言葉バージョンと違い、沖縄の方言で歌われると、得も言われぬ風情があります。Youtubeとかで聞いてみてください。きっと気に入りますよ。